「セールスが上手くいかない」「商品が売れない」そのような悩みがある場合はオファーを見直す必要があります。顧客が断りたくないと思えるほど魅力的なオファーができれば、セールス成功の確率を飛躍的に高める事ができます。僕はこれまでに「これを買わなきゃバカでしょ」というほど強いオファーで、月間売り上げ2億円を達成しました。この経験を元に、顧客が断れない魅力的なオファーを作る方法を詳しく解説します。
そもそもオファーとは、「申し出」「提案」という意味ですが、セールスの場面では、「この商品・サービスを購入したら、これだけのものが手に入る」という見込み客に提示する取引条件すべてのことを言います。商品・サービスの内容や価格はもちろんのこと、現金支払いなのか、クレジットカードが使えるのか、分割払いはあるのか、何か特典はつくのか、返金保証はあるのか、すぐに納品されるのかなどの情報が必要です。顧客は商品そのものだけではなく、これらの取引条件を含めて、購入を決断します。
強いオファーの作り方
あなたは商品を売っているのではなく、実はオファーを売っています。世界一のコピーライターと呼ばれたゲイリー・ハルバートは「強いオファーで下手なセールスコピーをカバーすることはできるが、弱いオファーを上手いセールスコピーでカバーすることはできない」と言っています。つまり、オファーが弱ければ、どんなにいいコピーを書いても売れないということです。次に強いオファーを作るための3つのステップをご紹介します。
ステップ1:顧客が抱える問題や悩みをとことん知る
断れないオファーを作るにはまず顧客が抱える問題や悩みを深く知る必要があります。顧客の問題・悩みをしっかり理解する事で、その解決策の提案がオファーの1つになるからです。顧客がそれなら絶対やりたいと思うような解決策を提示できれば、それは強力なオファー材料になります。
顧客の問題や悩みを知る為には、自分の思い込みや先入観は一旦置いて、まずは聴くことに徹します。「あなたの悩みはなんですか?」と聞いても、顧客が明確に答えてくれるかどうかはわかりません。顧客自身も気づいていないことや、うまく言語化できないことがあるからです。顧客は何に悩み、何を恐れ、どんな痛みを避けたいのか、その中でも一番の問題の根源は何か、あらゆる角度から探します。
ステップ2:顧客が実現したい夢や願望を知る
ステップ1の問題・悩みがどうなれば顧客は嬉しいのか、理想の状態つまり顧客の未来を明確にする必要があります。顧客が手に入れたい夢や目標、理想の生活、手に入れたい感情などをなるべく解像度高く描くことができるように、質問していきます。顧客が思わずニヤニヤしてしまうほどの臨場感が得られると、顧客はその理想の状態を手に入れたいと強く思うでしょう。
ステップ3:悩みと願望の間にある壁を乗り越える方法は何か考える
顧客にとって、ステップ1の「問題がある状態」と、ステップ2の「理想の状態」の間には、ギャップがあります。そのギャップを埋める方法がそのままオファーの一つになります。問題解決をしたいと思い、解決策を探している人であれば、やりたいと思うのが普通でしょう。しかし、「価格が高くて支払いができない」「自分にできるのかな」など、「やりたいけど◯◯」という不安や懸念点が出てきます。その懸念を取り除く提案が、特典や支払い方法、返金保証などのオファーです。ここで、やらない理由がなくなる強いオファーを作ることができれば、断られることはなくなります。
さらにオファーを強くする3つの要素
インターネット上には膨大な情報があり、競合もたくさんいます。その中からあなたの商品・サービスを選んでもらうのは簡単ではありません。次に、さらにオファーを強くする3つの要素をご紹介します。付加できる要素があれば追加して、さらに強いオファーにしてみてください。
要素1:割引と理由
割引は効果的ですが、理由が必要です。なぜなら「タダより高いものはない」というように、安易に割引しても顧客に疑惑や不信感を抱かせてしまうからです。そのため、オファーする際には、「新規オープン記念」「創業〇〇周年」といった理由のある割引を提示します。「3日間以内」「10名様限定」など、時間や数量で限定性をつけることも効果的です。
要素2:特典
「特典で◯◯をプレゼント」といったオファーをよく見かけます。しかしただつければ良いというものではありません。顧客にとって価値あるものでなければ意味がありません。例えば実際に3万円で販売しているコンテンツを無料でプレゼントすれば、3万円の価値があると価値換算できるので、顧客にメリットを感じてもらいやすいです。顧客の欲しい成果を「早く叶える」もの、または「簡単にする」ものであれば、顧客にとっては欲しい特典になるでしょう。
要素3:保証(リスクリバーサル)
顧客は、この商品を購入したら、本当にこんな未来を得られるのかと不安に感じています。顧客が対価を支払うことで生じるリスクを、販売者が引き受けることをリスクリバーサルと言います。返金保証がよく使われます。「無条件で全額返金」と言われると顧客はリスクがないので悩む必要がなくなり、購入のハードルが下がります。返金保証は悪用されることも想定できますが、僕はこれまでそういう事例はありませんでした。自信を持って販売している商品であれば、保証は強いオファーになります。
強いオファー作りの注意点
強いオファーを作る上で、注意するポイントがあります。まず嘘は絶対にダメです。トラブルの元になりますし、顧客の信頼を損ね、今後の商品を購入してくれることもなくなります。できないことをできると言うのも厳禁です。
もうひとつは、商品価格の10倍の価値を盛り込むことを意識してください。あなたがどんなに良い商品だと思っても、顧客に伝わるのは10分の1程度です。だからあなたが思う10倍の価値を盛り込むくらいでちょうど良いのです。購入した顧客は、期待以上だったとで、あなたに信頼を寄せるでしょう。
まとめ
ここまで断れない強いオファーについて解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- オファーとは見込み客に提示する取引条件すべてのこと。「商品やサービスの内容」「価格」「特典」「保証」「支払い方法」「申し込み期限」などを含めてオファーという。
- 魅力的なオファーは、見込み客の悩み・問題と理想の状態のギャップを埋めるための提案。
- さらに付加できる条件を追加して、オファーを強くする。